種ともこ - ただそれだけ

よ~し、次はこれを聴け!

アーティスト:種ともこ
タイトル: ただそれだけ

1985年メジャーデビューの種ともこは今となってはベテランアーティストだ。
声質や作風は一見、矢野顕子や遊佐未森に似ていないと言えなくもないが彼女独自の音楽世界を創っている。
私はかなりの種ファンであり、特に初期作品は相当に聴きこんだ。
一曲だけ選ぶのはなかなか心苦しいのだが、前の投稿に合わせる形で一つ選曲してみた。

この「ただそれだけ」はデビューアルバム「いっしょに、ねっ。」の中の一曲。

ネット上にいい解説があったので引用しておく。

>たとえば、もろサンバなバックに「言い足りない 言葉が探せない 言い足りない 言葉が探せない 結局「あなたが好き」それだけ」という言葉が見事にヒットする「ただそれだけ」(作詞・作曲・コーラスアレンジ:種ともこ)。
http://blog.livedoor.jp/jabberwock555/archives/17325055.html

・・・ということなんですね。
普通、歌って「言いたいこと」をたくさん盛り込んで構成するものなのに、この曲では逆説的に「言い足りなさ」を連発することによって「言いたいこと」を最も効果的に伝えている。それを冒頭から切れ味よく「いいもの見つけた!あなたに言いたい!」とか「いいこと感じた!あなたに伝えたい!」と純粋でストレートなメッセージを抜群の感性と音楽性によりみずみずしく解放する。

アルバム「いっしょに、ねっ。」は全体としてもよい作品だ。

まず、ニッチなところではあるがアルバムタイトルに「。」記号が使われている。
これはモー娘よりもこんな前からすでに試みられていたアイデア。
こうした新しい試みに対するこだわりが感じられる。

ジャケットも革新的。昔の幼児雑誌をモチーフにしたインパクトのあるものだ。誤解を恐れずに述べるとすると、これにより、種ともこはコミック系アイドルと称されるにすれすれの道を選んだのではないか。と同時に、「人を選ぶ」芸術家(=アーティスト)ともなった。ジャケット写真を見て「これは嫌な予感がする」と思った人、その予感は当たっている可能性がある。逆に創造性や未知なるワクワク感が前に出てきた人は楽しめるかも。是非聴いてみてほしい。

アレンジは、一青窈のプロデュースなど数々の仕事を手掛けた武部聡志が担当。多彩な音のおもちゃ箱のようなポップサウンドを繰り広げている。

アルバム構成としては、A面の「女の子サイド」とB面の「男の子サイド」に分かれており、それぞれのサイドでジュブナイルな少年少女の心理を巧みに描写するコンセプト。「ただそれだけ」以外にもいい曲が詰まっている。

個人的には「You're the one」は売り方によっては大ヒットできていたと思う完成度の高い曲。
「不思議な樹」は女性アーティストながら、少年の心を見事に言い当てている。
このアルバム以外にもいい作品が溢れているが、またどこかで紹介していきたいと思う。

↓クリックするとジャケット写真が見れる



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2011-03-06 Japanese Trackbacks::0 Comments::0

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