種ともこに会えた話・その1 (Moment Strings Quartet - Against the Wind)

誰しも憧れの芸能人やアーティストがいるだろう。

しかし、多くの人にとって、直接会って話せるなどという機会などはめったにない。だがそういう中、先日は幸運に巡り合えた。自分のお気に入りアーティストである種ともこと限りなく近い距離まで接近することができたのだ。その貴重な経験をレポートする。

まず、なぜ種ともこなのか。

一言では言えない感じだ。メロディ、歌詞、アレンジ、ボーカルなどの組み合わせによる独特の世界が自分の心に刺さったとしか言いようがない。

まず、画一的な女性ポップスとは一味違い、多様なジャンルの要素を少しずつ取り入れたり、独自の実験を行いながらも、やっぱり聴きやすくポップな歌に仕上げる音楽性。次に、普段の日常生活などの何気ない感覚やエピソードをうまく拾って絶妙な言葉を当てはめたり、過ぎた時間への郷愁を刺激などしてくれる歌詞。それに忘れてはならないのが声質。迫力熱唱系でもなくコブシも回しすぎるわけでも色っぽさを出すでもない。このような装飾を抑えて音符をそのまま素直に読み上げるような歌い方が、中域から高域あたりで鳴らせる独特のトーンとあいまって、種ワールドのレシピに欠かせない要素となっている。

長年にわたって活動を続けているアーティストであるが、おとぎくはどちらかと言えば初期の作品群によりインパクトを受け、聴き込んだ。よって本記事のコメントは初期の種ともこに当てはまる事が多いかもしれない。

ちょっと少女漫画的な世界もあり、男性が聴くアンテナにはとっつきにくい事もあるかもしれない。しかし、それを差し引いてもいい程のクリエイティビティと楽しみがある。例えば「お茶の間でDance」という曲は「じいちゃんとダンス」するなど、多感な男の子には何かこっ恥ずかしく聴こえうるフレーズもある。しかし、その反面なかなかカッコいい展開も出てくるためトータルでは面白い、オーライ、となる。

念のために正直ベースで断わっておくが、種ともこに対するアイドル崇拝的な感覚や恋愛感情は全くない(元々おとぎくはアイドル志向ではない)。女性として素敵であることは認めるし、それが曲の魅力ともつながっていることを最大限に考慮したとしても、あくまで音楽家として敬愛しているのだ。

ともあれ、過去3度ぐらいライブに行った種ともこを久しぶりに観たいと何となく思っていたところ、とあるイベントにゲスト出演するらしいというので行ってきた。場所は「東京倶楽部」という水道橋の老舗ジャズクラブ。定常時のキャパは30名程度だろうか、アットホームな雰囲気の店だ。

結構プライベートな雰囲気で生演奏が聴けるかも、という期待感からネットで予約を入れた。

さて、ここでこれを聴け!

アーティスト: Moment Strings Quartet
タイトル: Against the Wind

この日、東京倶楽部で種ともこはあくまでも途中から飛び入りするゲスト。メインのパフォーマーは Moment Strings Quartet という若手(20代中盤)の弦楽四重奏のグループだった。メンバーは有馬真帆子(バイオリン)、木野裕子(バイオリン)、小弥祐介(ビオラ)、郷田祐美子(チェロ)という国立音大時代のクラスメイトで結成されたアンサンブルだ。会場では最前列に座ることができたので、生音そのものを存分に浴びることでき、メンバーそれぞれの指使い、表情、息づかい、呼吸の合わせ方などもじっくり観ることができた。楽器をパーカッションのように使うアレンジなどあり面白かった。

この曲 Against the Wind は、この日演奏された動きのあるオリジナル曲。最近リリースされた 2枚目のアルバムに入っているとのこと。この新作は色々なジャンルの曲を半年近くかけてレコーディングしたというので、そのバラエティさや個性に期待したい。ただ、もう一度聴いてみたいが、アルバムの入手方法が分からない。。。

ともあれ、メンバーのチームワークが良さそうな、互いの信頼感に伴われたクセのない演奏で楽しませてくれた。

(次回に続く。。。)

2011-04-15 Japanese Trackbacks::0 Comments::0

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